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第8回  医療安全セミナー報告

1213()4:30~16:30 静岡県放射線技師会事務所

報告者:医療安全推進委員長 田沢範康

 

この医療安全推進委員会は、会員が重大な事故につながらないためにリスク情報の共有化を図る目的に発足され、今年で第8回目になります。今回はチーム医療の推進関連の1つにあった「放射線検査等に関する説明と相談を行うこと」をテーマに行いました。検査に関する説明や相談は医療安全の第一歩となります。

 まずは医療安全推進委員長より「放射線被ばく相談員講習会に参加して」と題して報告がありました。これは日本診療放射線技師会主催の講習会です。貿易センタービルにある技師会事務所で3日間開催しました。医療被ばく相談と災害被ばく相談の違いや、被ばく相談はカウンセリングであり傾聴する事が重要で、座る位置によって与える印象が違うなどの体験した報告をしていました。

 次に「造影剤使用時におけるインフォームドコンセント」と題して第一三共株式会社 東海支店エリア統括第二部 造影剤・肝臓領域担当の佐々木達先生の講演がありました。内容は造影剤の説明と同意書に関して日本医学放射線学会が質問の根拠となる文献をエビデンスレベルで点数化しABCで評価をおこなっているので、問診表の参考にして欲しいとの事でした。また最近の造影剤事故の事例を挙げ、医療訴訟となった場合にどのような事が問われるか、説明して頂いた。最後にトピックスとして逐次近似再構成法を用いたCTの低管電圧撮影を使用する事によりヨードの濃度を減らしても同等の造影効果が認められた話をして頂いた。ヨードの濃度が少ない程、副作用の発症率が低く被ばく量も減るので医療安全としても推奨される検査法だと思いました。

 

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次に「放射線検査説明に関するガイドラインについて」と題して元 公益社団法人日本診療放射線技師会放射線検査説明・相談促進委員会委員長の麻生智彦先生の講義がありました。内容は放射線検査説明に関するガイドラインを作成するにいたっての経緯と目的を語ってくれました。大事な事はあたり前の事を確実に正確に伝える事。また、ガイドラインの利用法として技師のベースラインの構築はもちろんの事、新人技師への教育にも活用できる事がわかりました。そして実際に説明するにあたり患者さんから聴きたい説明と医療提供者が伝えたい説明の相違があるので、医療メディエーションの考え方を活用した内容も話してくれました。最後に診療放射線技師の評価を個人ではなく、職種として格を上げる為にカルテ記載を推奨していました。診療放射線技師の責任の発生と社会的な認識と位置づけに繋がるし、記載する為にはスキルが必要になります。目標は安全とその先の安心と力説していただきました。

 医療安全推進委員会も会員の皆様に安全とその先の安心を共有していただく為、セミナーを続けていきたいと思います。気軽に参加できるようなテーマを考えていきますので、今後ともよろしくお願いします。

 

 

 

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