Home > <2>部会報告 > 「第23回放射線技師のためのセミナー」報告 平成26年6月28日(土)

「第23回放射線技師のためのセミナー」報告 平成26年6月28日(土)

管理士部会も新しい役員となり、初めてのセミナーを開催しました。当日は、半導体検出器の最新情報と会員による使用経験、一般撮影とCTにおける不変性試験の実際、教育講演に日本診療放射線技師会理事をお迎えして管理士資格の更新に関する方法と要点についての講演をしていただきました。(参加者26名)

 メーカー講演「半導体検出器の紹介」

トーレック株式会社より、半導体検出器の基本原理とRaysafeX2の製品紹介をして頂きました。半導体検出器の特徴は、エネルギー分解能が良い、高速応答が可能、小型検出器、電池駆動可能であり、センサー後面を鉛で遮蔽することにより、後方散乱線の影響を受けないとの事でした。RaysafeX2は、センサーと本体をUSBケーブルで接続するだけで簡単に測定でき、一度の照射で複数の測定項目が表示されます。また、PCソフトウェアを使うことにより、パソコンにすべてのデータを転送でき、日常管理のデータ取りにも適しているということでした。

東洋メディック株式会社からは、半導体検出器の基本原理とRadicalの製品についての紹介をしていただきました。Radicalもエネルギーによっていくつかのセンサーが用意されており、診断領域のX線の測定が可能であるという事でした。また、マルチセンサーによる半価層の測定原理を示していただきました。半導体検出器の応用例として、CTの実行エネルギーの測定データの提示があり、エネルギースペクトルの違いによる値の違いについて説明していただきました。

会員発表では、沼津市立病院の浜崎あゆみ会員より、Unfors Xiを使用したマンモグラフィ品質管理についての発表がありました。半価層の値の信頼性の検討では、乳房撮影精度管理マニュアルに従って行った測定結果とUnfors Xiでの測定値との比較をし、良好な結果が得られたという事でした。

「ユーザーによる精度管理」

浜松医療センターの鈴木僚会員から、JIS規格をもとにした一般撮影装置の不変性試験についての発表がありました。幾何学的特性、高コントラスト解像度、X線像全域の光学的濃度変化、X線源装置からのX線出力、受像面へのX線入力を試験し、光学的濃度変化についてはデジタル値に置き換えて測定しているという事でした。

富士宮市立病院の勝間田悟会員からは、XCT装置の精度管理についての発表がありました。QAファントムを用いた画像の評価では、コントラストスケール、高コントラスト空間分解能、低コントラスト分解能、ノイズと均一性を測定しているとの事でした。過去には平均CT値がわずかに許容範囲外であったため、メーカーによるフルキャリブレーションを行った事もあるということでした。

特別講演「管理士認定資格更新に関する方法と要点」

 日本診療放射線技師会より児玉直樹理事をお迎えして、管理士資格更新について御講演をして頂きました。今年度は多くの放射線管理士、放射線機器管理士の方が更新の時期になるため、提出資料のポイントなどを具体的に教えていただきました。(提示して頂いた資料につきましては、別途掲載させて頂きます。)また、診療放射線技師の業務範囲の見直しについてでは、診療放射線技師法の改正への経緯の説明がありました。業務拡大が進む一方で我々の責任が大きくなる事、それを果たすために更なる学習に努める事の大切さを教えて頂きました。

 

 

Home > <2>部会報告 > 「第23回放射線技師のためのセミナー」報告 平成26年6月28日(土)

Feeds

Return to page top