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第4回静岡MRI技術研究会 報告

臨床講演としまして沼津市立病院 放射線科 岡藤 康明 会員より「肝臓ダイナミックCT撮影について~GALACTIC2015を参考に~」というテーマで発表していただきました。

GALACTICとは日本放射線技術学会が発行した叢書でCTにおける標準化ガイドラインです。沼津市立病院ではこのGALACTICに記載されてある総ヨード量と撮像タイミングを参考に肝臓ダイナミックCT撮影プロトコルを決定しています。また仕様装置である東芝CT装置Aquilion ONEについても "画質向上"と"被ばく低減"を両立させるため最適な条件を検討していただきました。

 

つづいて臨床講演としまして静岡県立こども病院 放射線科 佐野 恭平 会員より「小児腹部MRIの現状と胎児MRI撮影の基礎」ということで様々な症例を多数の画像を使いわかり易く解説していただきました。また胎児MRIでは基本的な撮影方法から正確な断面を撮影する為の工夫などを発表していただきました。

 

基調講演では中東遠総合医療センター 放射線科 川瀬 俊浩 会員より「MRエラストグラフィ及び脂肪・鉄沈着評価の臨床経験」の題材でエラストグラフィの基礎原理から肝臓疾患の診断におけるMRエラストグラフィの有用性と可能性について講演していただきました。

画像にあるパッシブドライバーから発せられる振動が胸郭を揺らし、肝臓内を振動波が通過していきます。その波をプロトンの位相を画像化した位相画像を用いて観察します。波が平行に進んでいる部分を位相画像で確認し弾性率を正しく測定するためのROIを設定していきます。

図 外部加振装置(パッシブドライバー)をつけての撮像方法

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エラストグラフィで重要なポイントとして以下の点があげられます。

     SNRの高い画像を得るようにすることTEの短縮imagingの分解能はあまりあげすぎないこと。

     Driver周波数は高いほうが分解能は向上波長が短いほうがエラストグラム上での空間分解能は向上

     患者の体格に合わせて適切なDriver強度を設定すること。

  肝の線維化を診断するために,MRエラストグラフィはきわめて重要なツールに

  なると考えられます。

                    中東遠総合医療センター 黒田 貴憲

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